目次
はじめに
タルムードとは、ユダヤ人社会の根幹をなす説話を集めた文書群のことです。
この中には、世界を生き抜くサバイバルの極意が
馴染みやすい形で記録されています。
今回はそのタルムードを日本語に翻訳したものが
出ていたので、それを読んでみました。
ユダヤ人は、世界の人口の0.2%以下の民族なのですが、
ノーベル賞受賞者の占める割合は、
約20%以上とされています。
それだけ成功者が多いんですね。
ビジネスの世界でも成功者が多く、
その思考の根幹にあるのはタルムードだとされています。
では早速面白い説話を見ていきましょう。
(今回引用にしたのは、『ユダヤ人の成功哲学「タルムード」金言集』です。最後にリンクをつけています)
【二人の乞食】
中世のあるときに、ふたりのユダヤ人の乞食が、キリスト教王国フランスにやってきました。ふたりは生き延びるために、お金を集めようと考えました。
ひとりはユダヤ教の象徴のダビデの星を置いて、道端で恵みを乞いました。もうひとりは、十字架を布の上に置いて、道行く人に恵みを乞いました。
当時のフランスは、キリスト教徒が圧倒的に多かったので、当然十字架を置いたほうに多くの硬貨が投げられました。
十字架のユダヤ人にお金が貯まると、物陰でそのコインをダビデの星を置いているもうひとりのユダヤ人に渡しました。ダビデの星の方に硬貨が積まれ、十字架の方にはまったくないという状況をわざと作ったのです。
たまたま通りかかったキリスト教の神父が、十字架の方の布には全く硬貨がないのに、ダビデの星には山ほど硬貨があるのを見て、「これは、キリスト教徒の乞食の方よ、おかわいそうに。キリスト教の神父である私がユダヤ人に負けないくらいにお金をお恵みさせていただきます」と言って、何枚ものコインを十字架の方の布に置いていきました。
こうしたことを何日も繰り返して、ふたりは商売を始める元手を稼ぐことができました。
解説
この話は、人々の心理を読み、
どうすれば、自分たちの望んだとおりの結果が得られるかを計算し、
行動することの大切さを教える説話となっています。
そしてさらに、継続的にお金を稼ぎだす仕組み、
「プラットホーム」を作り出すことを伝えています。
このように、タルムードには、面白い説話がたくさん載っていますので、
気になった方は読まれてみてはいかがでしょうか。